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恐山のイタコとは?口寄せの種類から所要時間、料金まで

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日本での有名な霊能力を持った存在に「イタコ」という名前を聞いたことがあると思います。東北地方に存在し、青森の「恐山」で降霊術を行うといった知識までは持っている人も多いと思います。

では、実際のイタコとはどのようなものなのでしょうか。ここでは、イタコについて深掘りし、今でも受けることができる降霊術について注意点も併せてご紹介していきます。

亡くなられた方に伝えたいことがあったり、聞きたかったことがあるなど、心残りのある方はひとつの方法として参考になると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。きっと役に立つと思います。

 

元巫女による創作舞はこちら

恐山のイタコについて

イタコとは?

「イタコ」は東北地方に現存する憑依巫女のことです。

巫女の起源は祈祷や、占い、また神霊の憑依による神託のお告げを行う存在でした。現在の神社にいる巫女のほとんどは、このような能力は持っておらず、祭祀の補助や巫女舞の舞人といった、職業的な要素が強く、巫女の起源の姿に近い形がこのイタコのような憑依巫女の存在と言えます。

東北地方にはこの「イタコ」の他に、「カミサマ」と呼ばれる憑依巫女がいます。イタコは死者の霊を呼ぶ「死者降ろし」、カミサマは神霊を呼ぶ「神降ろし」となっています。カミサマが自身の霊感や、神霊体験によりなる1世代だけの巫女に対して、イタコは先天的、または後天的な視覚障害を負った女性が師匠について修行を積み、「許し」という免許をもらいなることができます。

恐山とイタコの関係

恐山は地蔵信仰を背景にした死者への供養場として知られています。

この地方では、「人は死んだら恐山に行く」と言い伝えられており、山中の奇観を仏僧が死後の世界に擬したことで参拝者が増え、信仰の場として広まりました。明治・大正期には、「恐山に行けば死者に会える」、「河原に石を積み上げ、供物をし、声を上げて泣くと先祖の声を聞くことができる」という言い伝えもありました。

宇曽利山湖の湖畔には「恐山菩提寺」があり、日本三大霊場のひとつとなり、9世紀頃に天台宗の「慈覚大師円仁」が開基しました。現在は曹洞宗の寺院となっていて、7月に行われる「恐山大祭」ではこの恐山菩提寺の境内でイタコの口寄せの儀式が行われています。

イタコはこの恐山に住んでいるわけではなく、青森県内に在住し、この大祭の際に恐山で口寄せの儀式を行なっています。

恐山のイタコに見てもらう所要時間と料金

恐山でのイタコの口寄せは例大祭の期間でしか行われません。

  • 7月20日から24日までの4日間
  • 10月第2週と3連休の7日間

です。予約などはできないため、順番待ちとなり、混雑時は1日待っても順番がこない場合もあるようです。1人あたりの所要時間は30分から1時間くらいとなっています。

料金は1人口寄せあたり3,000円から5,000円が相場で、人数によって金額は上がります。また、入山料金が500円かかりますので最低でも4500円は見ておくといいでしょう。お釣りは用意されていない場合もありますので、お釣りのないように用意しておきましょう。

恐山のイタコに見てもらう際の注意点

イタコに見てもらう際の注意点として、

  • 亡くなられた方の近親者のみの口寄せになる
  • 行方不明者の捜索はできない
  • 犬、猫などペットの口寄せはできない
  • 存命者の口寄せはできない

などが挙げられます。また、口寄せを行なった内容についてはあまり公言しない方が良いとされています。

口寄せを行う際は、亡くなられた方との関係や命日、また亡くなられた状況などの情報が必要になりますので、準備していきましょう。

 

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口寄せとその種類について

口寄せとは?

口寄せは霊を自分に憑依させ、霊の代わりにその言葉を語ることができるとされる術です。日本での降霊術の一種で死者などの霊の他にも神霊を憑依させるものもあり、全国各地に存在し、様々な呼び名で呼ばれています。

日本の口寄せ、海外の口寄せ

海外で降霊術を行う者は「シャーマン」と呼ばれる者です。神や霊、精霊などを対象に自身に憑依させます。これにも種類があり、憑依時に自分の意識を残したまま神などと対話を行うものや、自我を完全になくし、霊に自分の体を明け渡して行うものなど、様々です。

イスラエル王国の初代国王サウルはペリシテ軍がシュネムに陣をとった際に、恐れから主(神)に伺いを立てたが答えを得ることができなかったとき、その答えを口寄せに頼り、亡き士師サムエルから、「主はイスラエルの軍勢をペリシテの手に渡される」と言い渡された。という言い伝えも残っています。

口寄せの種類

口寄せの種類として、

  • 神霊に伺いをたてるものが「神口(カミクチ)」
  • 死者の言葉を伝えるものが「仏口(ホトケクチ)」
  • 生きている者や葬儀の終わっていない死者の霊に対して行うことを「生口(イキクチ)」

と呼ばれています。

イタコと口寄せ

イタコの口寄せについては恐山の例大祭以外にも行うことができます。イタコは普段から口寄せを生業にしている方も多く、直接申し込めるサイトなども存在しますので、こちらも参考にしてみてください。

最後のイタコ 松田広子 オフィシャルホームページ

【まとめ】恐山のイタコについて

イタコとは?

  • 東北地方に現存する憑依巫女のこと。
  • 死者の霊を呼ぶ「死者降ろし」と呼ばれる術を行う
  • 先天的、または後天的な視覚障害を負った女性が師匠について修行を積み、「許し」という免許をもらいなることができる。

恐山のイタコの所要時間と料金

  • 年に7日間行われる恐山大祭の際に行うことができる。
  • 順番まちとなるため、1日以上待つこともある。
  • 1人を降ろすのに30分から1時間程度。
  • 1人降ろすごとに3000円から5000円程度。入山料で500円かかる。複数の場合は追加料金になる。

イタコにみてもらう際の注意

  • 亡くなられた方の近親者のみの口寄せになる。
  • 行方不明者の捜索はできない。
  • 犬、猫などペットの口寄せはできない。
  • 存命者の口寄せはできない。

亡くなられた方と会話ができるイタコによる口寄せですが、その内容はあまり知られていません。しかし現在でもイタコは存在し、その霊術は今も行われているのです。