BLOG

海外にも神社があるって本当?その理由と代表的な4つの神社

海外 神社 ハワイ ブラジル

世界には様々な宗教があり、それぞれ世界各地で信仰されています。日本についても、「仏教」はもちろん、「キリスト教」の教会や集会場は至る所にありますし、「ユダヤ教」や「イスラム教」の団体も存在しています。では、日本古来の信仰である、「神道」はどうなのでしょう。神道は日本の民族宗教として広まった「八百万の神」を崇拝する信仰です。この神道は海外ではどのように扱われているのでしょうか。

実は海外にも神道の信仰の対象として「神社」が存在しています。

ここでは、この海外の神社についてご紹介していきます。なぜ、日本の宗教である神道の施設「神社」が海外にあるのか、また、海外の神社で何が行われているのか、この記事でお答えします。

 

元巫女による創作舞はこちら

海外の神社について

海外に神社が存在する理由

なぜ、日本古来の信仰である「神道」の施設である神社が、海外にあるのでしょう。それは、「海を渡った日本人」が故郷である日本を思い、心の拠り所として日本の神々をお祀りした神社を建てたのが始まりとなっています。

また、最近ではアメリカ、ヨーロッパで日本の文化が注目されており、「神道」という信仰に「興味を持った現地の人々」が建てた神社も存在しています。

このどちらの神社も日本の神社本庁とは関わりがなく、管轄の対象とはなっていませんが、地元の人々はこの神社を信仰の拠り所として生活しているのです。

海外の神社でできること

海外には現在26の神社が存在しています。太平洋戦争前にはさらにたくさんの神社が創建されましたが、現在ではそのほとんどが破壊され、廃絶となっています。その後再建された神社もありますが、それは「文化遺産」としての復興となり、信仰の対象となっていない神社も多いのです。

ヨーロッパでは、現地の外国人による神職が在任し、祭祀を行っているところや、日系人によるお祭りが行われていたり、お守りや御朱印の授与を行っている神社もあります。

ここからは実際にある海外神社で有名なところを一部ご紹介していきます。主祭神や活動内容の違いなどを見ていきましょう。

一度は訪れる価値あり!海外の神社の紹介

<ハワイ島>国外最古の神社ハワイ出雲大社

ハワイ出雲大社は、1885年(明治18年)の日布移民条約でハワイに移民した日本人によって1906年(明治39年)に創祀された神社です。島根県にある出雲大社の分社となり、主祭神は「大国主命(おおくにぬしのかみ)」となっています。

第二次世界大戦中は、神職はアメリカ本土に抑留され、教団は解散となりましたが、終戦後に活動の再開が認められ、現在も活動が行われています。

新年の三が日の初詣では地元の人々を中心に1万人を超える参拝者が訪れ、日系人だけでなく、様々な人種の人々に利用されています。

毎年8月6日には、「広島平和の鐘」において、「仏教」・「キリスト教」・「ユダヤ教」など他宗教の人々と共に世界平和の祈りが捧げられています。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Ayn(@ayas_shumi)がシェアした投稿

<アメリカ>アメリカ椿大神社(つばきおおかみやしろ)

三重県鈴鹿にある椿大神社の分社で主祭神は「猿田彦大神(さるたひこおおかみ)」となっています。

1987年(昭和63年)に北米初の神社として創建され、現在も神職の資格を得た現地のアメリカ人が禰宜を務め、活動しています。

初詣や、例大祭、七五三などの祭祀を行っている他、日本文化の発信のために合気道や神道についてのセミナーや地元のお祭りへの参加など、積極的に活動を続けています。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

まぁく@バンクーバー 🇨🇦🇯🇵(@markshika)がシェアした投稿

 

<フランス>ヨーロッパ発の神社和光神社

三重県「水屋神社」の分祀として2006年に創建されたフランス初の神社です。真言宗光明院の境内にあり、フランス人の住職が祭祀を務めています。

<ブラジル>南米神宮

ブラジルでは現在、大小合わせて12の神社が存在しています。ブラジル植民地の消滅と共に以前あった神社はなくなり、その後に創建された神社となっています。

サンパウロにある南米神宮は2008年(平成20年)に創建され、主祭神を「天照大御神(あまてらすおおかみ)」とした様々な祭祀が行われている神社です。

七五三や、厄払いの他、神前結婚式も行われており、お守りなどの授与もできます。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Yasuhiro Kondo(@ykondo0822)がシェアした投稿

 

元巫女による創作舞はこちら

【まとめ】海外の神社について

海外に神社が存在する理由

  • 海を渡った日本人が故郷である日本を思い、心の拠り所として日本の神々をお祀りした神社を建てた。
  • 「神道」という信仰に興味を持った現地の人々が建てた。
  • 日本の神社本庁とは関わりがなく、管轄の対象外となっている。

海外の神社でできること

  • 太平洋戦争前に多くの神社が建てられたが、その後廃絶された神社がほとんど。
  • 再建された神社は「文化遺産」としての復興となり、信仰の対象となっていない神社も多い。
  • ヨーロッパでは、現地の外国人による神職が在任し、祭祀を行っているところもある。
  • 日系人によるお祭りが行われていたり、お守りや御朱印の授与を行っている神社もある。

日本では当たり前のようにある神社ですが、海外の、日本とは違う景色の中で見る神社はまた違った雰囲気を持っています。神道は開祖や教典もなく、日本人の心から生まれた宗教ですので、海外においても神社を依代として神々に祈りを捧げることができます。海外に訪れた際は異文化の中にある、日本の文化を感じることで、また違った日本人の心を得られるかも知れませんね。